交通事故の基礎知識

交通事故に関する法律から自動車の知識まで、交通事故にあってしまったら知っておきたいことを弁護士が分かりやすく説明します!

分野別の目次は、こちらの【コラム目次】をご覧ください

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交通事故を起こしたら相手に謝ってはいけない?

交通事故についてネット検索すると、なぜか「相手に謝ってはいけない」「すみませんは要注意」などと書いてあるものがありますが、本当に謝ってはいけないのでしょうか?

そんなことはありません。

自分が悪いときは謝ってください。

 

1 謝ると不利になる?

 ⑴ 「謝ってはいけない」と書いてあるサイトを読むと、謝ったことを相手がつけ込んでくることがあると書いてあるものがあります。

   たしかに、そういうことはあります。

   では、その人は、謝らなかったら何も追求してこないのでしょうか?

   いいえ、謝ったことのみを根拠に過度に金銭を要求してくる人物は、謝らなかったら、謝らなかったことを責めてきます。

   そんな変な人物への対策のために、他の多くの良識のある方とトラブルを起こしては意味がありません。

   では、交通事故でトラブルになるケースは、謝ってしまった場合と、謝らなかった場合とどちらが多いのでしょうか?

   これについては統計などがないため明確に申し上げることはできませんが、私の経験からは、圧倒的に「相手の方が悪いのに全く謝罪がない」という理由で怒る方の方が多数です。

   ですから、自分が悪いと思ったときは謝ることをお勧めします。

 ⑵ なお、謝ったからといって裁判上不利になることはありません。

   あの訴訟大国アメリカでさえ、アイムソーリー法といって、謝罪をしたことを過失認定の根拠にしてはならないという法律をいくつもの州で制定しているくらいです。

   ましてや、陪審員ではなく、職業裁判官が判断する日本で、「謝罪をした方に過失がある」という判決が書かれることはありません。

 

2 謝り方には気をつけましょう

  謝ると一口に言っても、色々とありますが、相手の怒りに気圧されて、事実と違うことを言ったり、曖昧なことをはっきり言い切ってしまったり、「全額弁償します」などということをいうとトラブルになりやすくなります。

  なぜなら、被害者を一番怒らせるのが、「あのとき言っていたことと違う」ということだからです。

  それ以外ならば、とくに問題となることはないでしょう。

弁護士 本田幸則