交通事故の基礎知識

交通事故に関する法律から自動車の知識まで、交通事故にあってしまったら知っておきたいことを弁護士が分かりやすく説明します!

分野別の目次は、こちらの【コラム目次】をご覧ください

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交通事故で胎児を亡くした場合の損害賠償請求は?

交通事故で胎児を亡くされた方へ、お見舞い申し上げます。

お腹の中の赤ちゃんを亡くしたことは、受け入れがたいことでしょうが、刑事罰や行政罰以外で法律上できることは、損害賠償を請求することしかありません。

ここで、かなりつらいことを言わなければなりません。
民法3条が「私権の享有は、出生に始まる」と規定していることから、法律上は胎児は人ではないということになってしまいます。

そうすると、胎児自身には損害は認められず、請求出来るのは、胎児を亡くしたことによる両親の精神的苦痛(慰謝料)のみとなります。

では、いくらくらい認められるのかというと、裁判例では、妊娠週数によって金額に違いが見られます。
裁判例では、交通事故で妊娠12週の胎児を早期流産した場合に300万円としたもの、妊娠36週で胎児を亡くした場合に母700万円・父300万円を認めたものなどがあります。

私個人としては、安すぎるのではないかと思いますが、上記程度となるのが現実です。

弁護士 本田幸則

弁護士 本田幸則

2007年に弁護士登録をし、2014年に「なごみ法律事務所」を設立。 自身が交通事故にあったことをきっかけに、交通事故の被害者側での弁護活動に注力するようになる。