交通事故の基礎知識

交通事故に関する法律から自動車の知識まで、交通事故にあってしまったら知っておきたいことを弁護士が分かりやすく説明します!

分野別の目次は、こちらの【コラム目次】をご覧ください

Original

車が大破しても無傷!?乗員の安全を守る衝突安全ボディを解説!

交通事故の際の乗員のケガの程度、とくにむち打ちの際に、どの程度強くぶつかったのかが争われることがあります。

そんなときに時々見かける主張が「こんなに車が損傷しているのだから、重度のむち打ちであることは明らかである」といった主張です。

ですが、現在の車はクラッシャブルボディのため、一見派手に壊れていても、乗員の衝撃は少なく、全くといって良いほどケガがないということもあり、上記のような主張は必ずしも成り立ちません。

 

では、クラッシャブルボディとは何かですが、一般にクラッシャブルボディとか衝突安全ボディといわれますが、各メーカーによって呼び方は変わります。

たとえば、トヨタはGOA、日産はゾーンボディなどと読んでいます。

呼び方こそ違いますが、考え方はほとんど同じで、要するに車が壊れることで衝撃を吸収して、中にいる人間を守ろうとする構造です。

このような車が多くなってきたのは90年代以降で、それ以前の車と比べて、衝突時に車がつぶれやすくなっています。

ですから、昔の感覚、あるいは一般的な鉄のイメージで、「こんなに壊れているんだから、乗員のダメージも大きいはず」というのは通用しないのです。

 

なお、最近は、この考え方が歩行者の被害を減らす方向でも応用されており、そのせいでボンネットが低いくるま(スポーツカーっぽい車)が少なくなっています。

つまり、歩行者をはねてしまったときに歩行者を守るために車の前方がつぶやすくなっています。

その際、ボンネットの近くにエンジンがあるとボンネットが上手くつぶれないため、ボンネットとエンジンの間に空間をもうける=ボンネットを盛り上がったような形にする必要があるため昔のようなペタンコな車が作られなくなっているのです。

弁護士 本田幸則

弁護士 本田幸則

2007年に弁護士登録をし、2014年に「なごみ法律事務所」を設立。 自身が交通事故にあったことをきっかけに、交通事故の被害者側での弁護活動に注力するようになる。