交通事故の基礎知識

交通事故に関する法律から自動車の知識まで、交通事故にあってしまったら知っておきたいことを弁護士が分かりやすく説明します!

分野別の目次は、こちらの【コラム目次】をご覧ください

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死亡交通事故の被害者家族が加害者に請求できる葬儀関係費用

交通事故で亡くなった場合、葬儀やその後の法要等の費用、仏壇や墓碑建立費用などについて、社会通念上相当といえる金額までは、交通事故によって生じた損害として加害者に請求が可能です。

では、社会通念上相当といえる金額とはいくらでしょうか?

この点については、150万円程度を上限に、実際に支払った額とされるのが通常です。

現実には、葬儀費用にお墓の費用まで考えると150万円を超えることが多いでしょうが、150万円以上認められることはほとんどありません。

このように取り扱われる理由は、香典収入等があるため、遺族が実際に負担する金額はそれほど高額とはならないこと、人間はいつかは死ぬので交通事故によって葬儀の時期が早くなったにすぎないこと、一般に社会的地位がある人ほど盛大な葬儀となり費用がかかりますが、同じ交通事故の被害者なのに社会的地位によって金額が異なるのは公平に反すること、などが理由とされています。

上記のとおり、150万円を限度に実際に支払った額が損害額として認定されるので、加害者に葬儀費用を請求するためには、証拠として、葬儀会社や葬儀場の領収証、金融機関の振込依頼書、振込の記載のある通帳などを提出する必要があります。

亡くなったのが自宅から遠方であるなどの場合、遺体搬送料が葬儀費用とは別途かかることがあります。
このような場合には、葬儀費用とは別途損害として認められます。

なお、香典については、利益があったものと考えないかわりに、香典返しをしても損害とは認められません。

弁護士 本田幸則

弁護士 本田幸則

2007年に弁護士登録をし、2014年に「なごみ法律事務所」を設立。 自身が交通事故にあったことをきっかけに、交通事故の被害者側での弁護活動に注力するようになる。