交通事故の基礎知識

交通事故に関する法律から自動車の知識まで、交通事故にあってしまったら知っておきたいことを弁護士が分かりやすく説明します!

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高速道路上で停車していた車両への追突事故の過失割合①

事故を起こし、高速道路の追い越し車線に停車した車に、後続車両が追突した場合の過失割合について、千葉地方裁判所平成29年7月19日判決をご紹介します(ただし、控訴後和解しています)。


1 事案の概要と裁判所の判断

原告は、高速道路上で単独事故を起こし、追い越し車線に停車した。

被告は、停車している原告車両の発見が遅れて追突した。


〈原告側の考慮要素〉

・原告の単独事故が停車原因であること

・追い越し車線に停車していたこと

・雨天

・周辺の照明が消灯していた


〈被告側の考慮要素〉

・雨天で周辺照明が消灯していたとはいえ、100m程度先まで視認できた→前方不注視

・3車線のうち、原告によってふさがれていたのは追い越し車線のみで2車線は通行できたため事故回避可能性があった。


以上の要素を総合考慮し、裁判所は、停車していた原告が7割、追突した被告が3割という過失割合を認定しました。


2 コメント

高速道路上の追い越し車線に停車しているとは思わないでしょうから、単独事故で追い越し車線に停車している場合に、ある程度停車車両に過失が認められてもよいと思います。

もっとも、停車している車両にぶつかっていってるのですから、過失割合は逆でもいいのではないかと思います。

冒頭に記載したように、控訴のうえ和解となっているため、最終的にどのような過失割合になったのかは不明ですが、あまりない類型の事故の過失割合に関する判決なので参考に紹介します。

弁護士 本田幸則

弁護士 本田幸則

2007年に弁護士登録をし、2014年に「なごみ法律事務所」を設立。 自身が交通事故にあったことをきっかけに、交通事故の被害者側での弁護活動に注力するようになる。